羅生ノ鬼 ~地に咲くは、かくも美しき桃の花~

劇団 : 風ノ環~かぜのわ~
公演期間 : 2018/02/28(水)~03/04(日)
劇場 : シアターグリーンBOXinBOXTheater

第3回公演『 羅生ノ鬼 ~地に咲くは、かくも美しき桃の花~ 』
作・演出:間宮知子(風ノ環~かぜのわ~)
※グリーンフェスタ2018参加作品※

ものがたり

むかしむかしあるところに、
一人のおじいさんが住んでいました。
おじいさんは、昼は山へ芝刈りに、
夜は庭の桃の木を愛でながら、
静かに暮らしておりました。

ある日、おじいさんのもとへ、
一人のおばあさんがあらわれました。

「羅生門が開かれた。
・・・桃太郎。
温羅を、お前の友を、今度こそ救ってくれ!」

誰もが知る英雄の、誰も知らない英雄伝。

はじまり、はじまり。

公演スケジュール
2018年2月28日(水) 19:00
3月 1日(木) 14:00/19:00
3月 2日(金) 14:00/19:00
3月 3日(土) 13:00/18:00
3月 4日(日) 12:00/17:00

キャスト

大西達之介
瀧澤千恵(Sky Theater PROJECT)
橋本仁
村尾敦史(偉伝或~IDEAL~)
小島ことり(amipro/Bobjack Theater)
小菅達也(劇団命~みこと~/思誠館道場)
西間庭惇
田村祐香里(思誠館道場)
平野史子(スターダス・21)
滝沢信(百學連環)
近藤大稀(MERON PAN FACTORY)
政野屋遊太
円谷奈々子
家永惠理(アニャハイム・エレクトロニクス)
宝栄恵美(平熱43度)
中川えりか(AND ENDLESS)
丸山哲司
柴原麻里子
間宮知子

~アンサンブル~
宮川翔一郎 (Attractive Performance)
森隼(Attractive Performance)
加藤貴大

演出補佐:柴原麻里子(風ノ環~かぜのわ~)
小菅達也(劇団命~みこと~/思誠館道場)
舞台監督:井関景太(るうと工房)
音響プラン:奥野竜史
音響オペレーター:田中亮大
照明プラン:罍加世子(SECT)
照明オペレーター:久保田幸恵(SECT)
舞台美術:須藤彰子(しらすまみれ)
衣裳・造形:百學連環
ヘアメイク:滝沢侑子
宣伝美術:吉野雄一朗(合同会社シプトナ)、土佐栄樹
殺陣指導:山本常文(思誠館道場)
殺陣師補佐・殺陣オペレーター:佐藤友春
武器製作:高田紋吉(カラスカ)
題字:須藤彰子
当日運営・票券:平知子
当日運営補佐:たけきょ

楽曲提供:小林成宇

◆協力◆
Attractive Performance
アニャハイム・エレクトロニクス
amipro
(株)アリー・エンターテインメント
AND ENDLESS/Ofiice ENDLESS
偉伝或~IDEAL~
カラスカ
劇団命~みこと~
思誠館道場
森羅演劇空間
Sky Theater PROJECT
スターダス・21
ちょっかい王
Paddy Field
百學連環
平熱43度
Bobjack Theater
MERON PAN FACTORY

◆企画・製作◆
風ノ環~かぜのわ~

観劇日 : 2/28,3/1(19:00),3/4(12:00)
 
観劇の感想
 
 
 
羅生門をめぐる神と鬼と人のお話でした。
羅生門といっても、平安京、平城京にあったものではなく岡山にある鍾乳洞がモデルのようです。

根の国(黄泉の国)とこの世を隔てる「羅生門」が開かぬように守る木花咲弥姫、石長姫、桃の鬼と呼ばれる鬼の一族(鬼の王:温羅、温羅の妻で人:阿曽(のちの鬼バァ)、寒山、白峰、翠峰(白峰が姉、翠峰が弟)。
門を開かんとするイザナミたちの策略により、鬼の討伐に行くことになったイサセリ(桃太郎)、トメタマ(雉)、モリヒコ(猿)、タケル(犬)とイサセリの弟で軍師のワカタケ。
両者が出会ったところからお話が大きく進んで行く、というかんじ。ここまでのメインの登場人物の名前は温羅伝説と一致しています。

舞台が始まった時、登場して来た桃太郎は「桃ジィ」と呼ばれるおじいさんで、実際の戦いは50年前の話で。上手に過去の説明をしながら今の桃ジィと当時のイサセリが入れ替わり場が変わりお話が進んで来ました。

登場人物もとても魅力的に書かれていて、知っている人は政野屋遊太さんだけだったのですが、どの人も素敵!となって笑、結果 3回も観に行ってしまいました笑
争いのお話で、何人も思いを抱えた人たちが死んで行って、後半はもうずっと泣いてるくらいだったのですが、みんなが友情だったり、家族愛だったり、仲間のためだったり、ずっと愛を叫んでいる感じで、一番最後の「おかえりなさい」すら涙腺崩壊で。素晴らしかったなぁ…。

細かい芝居がほんとうによかったので、二度、三度とみて行くにつれいろいろなところが見えてきて。誰が誰をみてどういう表情をしているのか、だれを守ろうとしているのか、どうしてやろうといているのか、思いはどうなったのか。もっと観たらもっと分かったのかもなぁ。

イサセリが本当にまっすぐで、人としての魅力にあふれていて出ていると場が明るくなって、しかも身軽で殺陣も上手で桃ジィになってからも変わらず身軽で熱くて、ジィなのにしっかりアクションしていて、さすが主役だなぁ、とか。
岩長姫を思う寒山と、寒山を頼りにしている(けど凛として接している)石長姫の思いあうところ(この二人の関係性と見た目がとても好きで、この二人のために通い始めたと言っても過言ではない)とか。
皆へのあふれる愛を天真爛漫にふりまき、最後までみんなや姉を守る強く優しく可愛らしい木花咲弥姫とか。
根の国の女王の荘厳さ、所作までふくめた圧倒的な美しさ(面会の時も変わらず上品で美しい。すごい。)とか。
蛇姫の視線、セリフ廻し、指先までの動きの妖艶さ、悪役なのに目が離せないところ(温羅を後ろから抱きすくめたときぞっとした)とか。
阿曽・鬼バァの控えめだけどほんとうに明るく温かい、思いやりのある優しさ強さとか。
白峰、翠峰の姉弟愛と翠峰の細かく優しく皆やタケルを気に掛けるところとか。
温羅の王らしい重みのあるセリフや声と動きの美しさ、こまかな表情、目で語れるところ(面会でも温羅のようにどっしりとされていて話しかけるのとても畏れ多かった)とか。
ワカタケの戦略に長ける知将ですべてのことに目を配り、モリヒコともいいコンビで、最後の最後まで兄を守ろうとするところとか。
トメタマのイサセリが一番でいつもそばにいて守ろうと強く、寒山との戦いでもかっこよくて、でも美しくあるために着物の袖口を持ったりしているところとか。
モリヒコの突っ走るイサセリをたしなめつつ、自分でどうにかできないとすぐ落ち込んだりするのに体術に優れていて、結構洞察力があるところとか。
タケルのイサセリのため、と女ながら懸命に闘い、そんな自分を顧み卑下するようなところもありつつ、阿曽たちに少しずつ心を開いていくところとか。
鬼切丸とお岩ちゃんのコンビの可愛らしさ、鬼切丸の優しさ、強さとか(冒頭なんで「しゃもじ」だけしゃべれたのかとか笑)、お岩ちゃんが桃ジィと鬼バァだけが帰ってきたところを見て泣きそうになりながら「おかえりなさい」というところ(思い出してまた泣きそうになる)とか。
中の国の王のたしかに勝手なんだけど結局妻を愛し抜いたところとか。
アンサンブルの三人も細かく役をやっているときやアクションをしているときの体の動きがすごくて、やられた魍魎が立ち上がってくるときとかどこに力をいれたらそう立ち上がるの!みたいなところとか。
あー、結局全員書いた笑

衣装もよかったのですよ。ウィッグを付けている人や仮面の人、鬼には当然角があり。イサセリに一筋だけ神と同じ金髪があるところとか。鬼の一族は神の使いだったからか、髪に刺し色がされていてそれも綺麗で。あと鬼切丸や魍魎の仮面も良かった。衣装がいいと舞台としてのクオリティがつんとあがるんだなぁ。もちろん音楽も音響も照明もよかったのですが。
オープニングの構成も良かったから三度目ともなるとオープニングだけで泣けるわけ。

戦うシーンが多かったので殺陣やアクションも見どころでした。かっこよかった!温羅は刀を振っているときの体勢も美しかったなぁ。そして速い殺陣が多くて。イサセリと温羅、トメタマと寒山の殺陣、モリヒコ、鬼切丸のアクションは圧巻でした。政野屋さん還刻門奇譚のときよりさらにレベルアップしたのでは…。

今回とても好きだなと思ったので風ノ環さんの次回作を楽しみに待ちたいと思います。(そうそう、物販のパンフレットも今まで小劇場系で買った中でダントツの出来でした。)

1 件のコメント

  1. ピンバック: 徒花 – unknown

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